【医学部に行ってどうする!本当に医学部でいいのか】
受験生の皆さん、センター試験お疲れ様でした。今年は、数学が難しかったようですね。特に1Aは難関だったようで、教え子の会場では終わった途端泣き出した人もいるようです。
センターの中でも、数学と国語の難化は影響が特に大きいような気がします。ここで成功した人でも失敗した人でも、2次試験をどこに出すかを考えなければいけません。
自分を振り返ってみても、この時は本当に余裕がなくて、受かりそうなところをにとりあえず出願しよつと思っていましたし、
周りをみても、自分のやりたいことは二の次で受かるところならどこでもいいと言っている人も結構いました。
でも良く考えてみてください。受験生が願書を出す学校は、これから長く続く人生を決める場所になります。
今は簡単に進路を変えられます。工学部志望の人が医学部に行き医師になることも、農学部志望の人が工学部に行き、エンジニアになることもできます。
一度大学に進んでしまうと、進路変更は決して不可能ではありませんが、明らかにハードルが上がります。
先生がよく、「あなたたちには無限の可能性がある」と言いますが、あながち嘘ではありません。どこにだって行けるんです。
しかし、実際には進学校の受験生の前にはほとんど道がありません。
そうです。そこそこ勉強をしてきて、成績が上がると医学部という道が目の前に大きく広がって、さまざまな誘惑をしてきます。
私もそうでしたが、医学部って受験生にとって魅力的なんですよね。
社会的名誉がある
資格が取れる
安定している
給料が良い
就職活動が非常に楽
モテそう
上がればきりがないくらい、魅力的です(これらがあっているかは別にして)
そうなると、医学部に行ける学力を有する、受験生の上層部の多くは医学部を目指します。
今はこうして、優秀な人材がほとんど医学部に流れている状態です。
医学部に来てみて特に思うのは、本当に勉強ができる人が、良い医師になるわけではないということです。
勉強して、知識をつけることはもちろん大切ですが、それ以上に、体力やコミュニケーション力や状況判断力など多様な要素を求められているように思います。
まだまだ2年ですが、実習をすると学年1位くらいの人がすごく不器用だったり、いつも遊んで、再試にかかる人がすごく器用な作業をして活躍するなんてことは日常茶飯事です。
ですので、本当に勉強そのものを活かせないかもしれないということを知っておいてほしいです。
言い方が悪いかもしれませんが、
医学部って、平凡な人でもそこそこになれるかもしれません。
でも、才能ある人もそこそこなんです。
才能がある人は他の学部で活躍した方が、絶対にいいと思います。上にあげた魅力の軽く上を行くと思います。
医学部は軽い気持ちで行っても決して楽しいものではないと思います。みんなが同じ職業を目指していて少し退屈です。
他学部の人の話を聞くと、刺激的だなと思うことがあります。
ここまで話しましたが、決して医学部に優秀な人がいらないというわけではないです。そうではなく、優秀な人が医学部に一極集中するこの状況が少し、危険だなと思っています。
そんなことを言っている私も医学部に在籍しています。
実はもともと、工学部を目指していましたが、経済的理由で地元に行くことになりました。上記の誘惑に負けた部分も多少あると思います。
今は純粋に医学を面白いと思えますが、たまに、あの時工学部に行っていたらと思うことはあります。
今受験生の皆さんは、どんな道にだって進めるのですから、最後に後悔のない選択をして欲しいです。初めから医学部のみに道を絞る必要はないと思います。